羊や山羊の乳から作られるチーズ。羊乳と山羊乳は脂肪とタンパク質がとても高く、ヨーロッパでは伝統的にチーズやバター、ヨーグルトなどに加工されていました。
もちろん現在でもチーズなどに加工されており、世界中で親しまれています。しかし、日本は牛乳を使用してチーズを作ることが多く、羊乳と山羊乳はあまりなじみがないかもしれません。
ですが、食べてみると意外と美味しく、食べたことをきっかけに好んで購入する人も増えてきているようです。この記事では、意外と美味しい羊乳&山羊乳から作られるチーズをご紹介します。さまざまな種類の羊と山羊のチーズを楽しみたい場合は、参考にしてみてください。
※注意※
掲載されている情報は執筆時点のものです。最新の在庫状況や入手方法については、各メーカーや販売業者の公式ウェブサイトをご確認ください。
Ski Queen ゴートチーズ
160年以上の歴史を持つ、ノルウェー最大の乳製品の生産・販売・輸出業者、TINE社のスキクイーン ゴートチーズです。ノルウェーを代表する山羊チーズで、別名「イェトスト」と呼ばれています。山羊乳ホエイ(乳清)と生クリームなどを煮詰めて作られており、味わいはキャラメルのようにねっとりと濃縮された乳糖の甘みと食感が特徴です。立方体なのでスライスする必要があり、クラッカーやパンにのせて食べると味を楽しむことができます。
ペコリーノ・ロマーノ
Zanetti(ザネッティ)社製のイタリア産ペコリーノ・ロマーノです。イタリア最古のチーズといわれており、塩分が強めなのが特徴。羊のミルク独特の甘みとほのかな酸味が味わえます。そのままでも美味しく、すりおろしてカルボナーラやリゾットにも最適です。なお、加熱すると更に旨みが出てきます。
ペコリーノ・ロマーノ 100%パウダー
羊の乳から作られたイタリア産ペコリーノ・ロマーノ パウダーチーズです。羊の乳から作られているため独特の香りと強い塩味があります。なお、セルロース不使用の無添加なので、チーズ本来の味を楽しむことができます。たっぷり1kg入っており、カルボナーラやサラダなどの料理に使うと最適です。
アルバラシン セミハードチーズ
アサフ種という肉用の大型羊の良質なミルクを使用して作られた、スペイン産セミハードタイプの羊乳ナチュラルチーズです。一般的に牛のチーズよりコクがありますが、このアルバラシンチーズは通常の羊乳チーズの羊に比べて珍しい肉羊種が使われています。そのため、ミルクの質に優れており、深いコクがありながら雑味やクセがなく、すっきりした味わいが特長です。なお、チーズはホッコリとしていてナイフで簡単にカットできます。そのまま食べて美味しく、ラム肉のロースト仕上げにとかし気味でのせたり、パスタなどに粉末のチーズとしてのせても味を堪能できます。
アルヴィーノ セミハードチーズ 赤ワイン風味
フルーティでほのかな甘みを感じ、やわらかな赤ワインの香りの組み合わせが心地よいイタリア産羊乳チーズです。ミルキーでフルーティな風味があり、まろやかな塩分と日本人向けのさわやかなコクが同居した美味しさが活きています。そのまま食べることはもちろん、ワインと一緒に楽しんだり、パスタ、ピザ、ローストなどの料理に使用しても美味しく食べることができます。
シェーブル ナチュレ
フランス・ノルマンディー地域で産する山羊乳から作られた濃厚なチーズです。断面が真っ白で山羊独特の強い個性ある風味や味わいがあり、やわらかな質感とホロホロと崩れやすいのが特徴。なお、慣れてしまうとやみつきになる人も多いとのこと。野菜との相性が良いので、サラダのトッピングにして食べてみるのもおすすめです。
木村山羊牧場 山羊のミルクで作ったシェーブルチーズ
大分県東部の海岸近くにある、木村山羊牧場で育った山羊乳から作られた国産のヤギチーズです。独特の風味と味わいが特徴の山羊チーズですが、この商品は初心者の方でも食べやすいように山羊乳で作られたゴーダチーズ仕様となっています。そのため、シェーブルチーズが初めてでも旨みを楽しむことができます。
ケソ・デ・オベーハ コン・トリューファ・ネグラ
アイヴォリーホワイトの生地に黒トリュフ入りのペーストを織り込んだ、スペイン産セミハードタイプのチーズです。羊乳特有の甘味とトリュフ香るマッシュルームの組み合わせが、贅沢な味わいを演出しています。なお、そのまま食べることで味を堪能できるチーズです。
ロックフォール カルル
2千年以上もの歴史を誇る、フランス最高峰のブルーチーズとして世界的に有名なロックフォールです。なお、この商品は伝統的製法を継承するカルル社が、すべての工程を手作業で仕上げたチーズです。羊乳独特の香りがありながらも、ミルクの風味もしっかり感じられる美味しさに仕上げられています。はちみつをかけたりフルーツの上に乗せても美味しく、パスタ、リゾット、サラダなどの料理に使うのもおすすめです。
ペコリーノ・ペペロンチーノ
イタリアで生産される最も古いチーズの一つ、ペコリーノ・ペペロンチーノです。シチリアの羊乳のみを使用し、練りこまれた唐辛子が南イタリアの生活には欠かすことのできない羊のミルクと絶妙にマッチした仕上がりとなっています。生地はアイボリーカラーで柔らかく、とてもクリーミー。不規則にチーズアイが見られます。旨辛な味わいなので、お酒のおつまみにピッタリなチーズです。
ペコリーノ・モルテリーノ
イタリア・サルディニア島にて作られているペコリーノです。もともと南イタリア・プーリア州で表皮に籠の模様が残るチーズとして生産してたとのことですが、羊の搾乳量が少なくなりサルディニア島へ移転。現在はサルディニア島で南イタリア伝統のペコリーノを作り提供されています。なお、このペコリーノは甘くまろやかな風味を感じるチーズに仕上げられています。
サント・モール・ド・トゥレーヌ
フランス・ロワール地方で作られてるチーズです。山羊のミルクを使ったチーズで、表面には木炭粉がまぶされ、中心に藁が一本刺さっています。若いうちは真っ白で柔らかくしっとりとして崩れやすいですが、熟成が進むにつれて水分が抜けて硬くなり、外側からアイボリーへと変化。なお、若いうちはふんわりと漂う香りにミルクの甘みとともに、乳酸菌の酸味があってフレッシュな味わい。酸味はヨーグルトのような爽やかさがあります。ただ、熟成が進むと酸味はやわらぎ、風味とコクが増し旨みも深くなっていきます。トーストやサラダのトッピングにすると美味しく食べることができるチーズです。
シェーブルチーズ トレフル
四つ葉のクローバー型をした灰まぶしのシェーブルタイプのチーズです。フランス・ノルマンディー地方が原産地で、無殺菌乳を用いおたまを使ってカードを型入れし、丁寧に作られています。出来上がった組織は美しくきめ細やかで、山羊ミルクの酸味と甘み、塩味の調和がとれた味わいが楽しめます。 なお、熟成が進むにつれ身が締まり、旨みとコクが増していきます。白ワインやスパークリングワインと相性が良く、そのまま食べるほかに、ジャムや蜂蜜と合わせても美味しいです。
ペルシェ・ド・シェーヴル
山羊乳で作られた青カビチーズのペルシエ・ド・シェーブルです。「ペルシエ」とはフランス語で「パセリ」を意味し、パセリ状に広がる青かびをさして名付けられたといわれています。なお、口に入れるとしっとりとなめらかな生地が舌に溶け、ミルクの甘みと青かびの塩気を感じることができます。そのまま食べるほかに、バケットにのせたりワインと合わせると最適です。
ロンダン・シェーブル
山羊乳から作られるシェーブルタイプのチーズです。山羊乳特有のクセと風味を持ち、チーズ愛好家の間では根強い人気があります。 ロンダン・シェーブルは中はしっとりとしていて、優しいミルクの味わいが特徴。なお、外皮にはピリッとした風味があります。一度ハマるとクセになってしまうといわれるチーズなのですが、最初はジャムやハチミツ、フルーツなどと合わせてく食べるのがおすすめです。
ピコドンチーズ
山羊乳から作られるシェーブルタイプのフランス産ピコドンチーズです。ほっくりとした口当たりで、山羊ミルクの甘みが残る優しい味わいが特徴。そのままで食べたりクラッカーやサラダのトッピングにしても美味しいのですが、ピコドンは熱を加えるとよりいっそう甘味が増します。そのため、バゲットにのせてオーブンで焼くとまた違った味を楽しめます。
ヴァランセ
ヴァランセは、山羊乳から作られる頂点をカットしたピラミッド型のチーズです。熟成が進むと表面にまぶしたポプラの木の灰に自然のカビが生え、徐々にグレーへと変化していきます。さっぱりとした酸味でしっとりしていますが、熟成が進むと甘みが強まりフルーティーで口当たりが良くなります。なお、白ワインと相性が良く、パンやサラダなどと一緒に食べても美味しいです。
ピカンドゥ・ア・タルティネ
フランス・ペリゴールの豊かな自然の中で育てられた山羊のミルクを使い、クリーミーに仕上げられたフレッシュチーズです。手のひらサイズのカップに入っており、スプレッド状になっていて、スプーンで軽くすくえる柔らかさ。 口に入れると舌の上でサラリと溶けていく軽やかな口溶けです。また、シェーブルらしいミルクの香りとヨーグルトのような穏やかな酸味を感じることができます。バゲットやクラッカーにのせて食べると美味しいです。